嘉来流・迷路講座


迷路の作成過程の具体的指南
 
 
ようこそ、嘉来的世界へ。
どうぞごゆっくりと、迷路の世界をお楽しみください。
このコラムでは、迷路の作成過程の一例を、順を追って説明してゆきます。
先日私は、「 交互壁迷路 」を作成しました。青と緑の薄壁を交互に進んでゆく迷路です。この迷路を私が具体的にどのように作成したか、ここで説明してみます。

以下に述べる作成法は、ひとつの例です。

図1
まず、正解道順をまっすぐおろすように描き、そこから枝葉を伸ばすように袋小路を描きます。
図2
次に、道を青と緑の薄壁で区切ってゆきます。単純な袋小路は面白くないため、赤い矢印で示したところをつないでループ構造にしてみます。このとき、正解道順が増えてしまわないように、薄壁の色に注意しましょう(例えば123につないではいけません)。今後の作業が楽になるように目印として各部屋に番号を付けておきます。
図3
上図を編集してループ構造にした結果、こんな図になりました。各部屋の大きさがバラバラだったり、妙に引き伸ばされていたりして見難いため、描き直してみます。
図4
各部屋を楕円型にして、見易くしてみました。部屋のつながりをじっくり把握して、単調な構造になっていないかどうか確認しましょう。単調さの解消のためにここでは、一度融合させた1715を分離したり、2728を付け加えました。
図5
さて、上図の背景を黒くしてみました。背景の黒は、迷路図の壁(または浮島)に相当します。こうなると、完成図のイメージが湧いてきませんか?
図6
図5ではイマイチはっきりしなかった「道」と「壁」の構造を明確にしました。あとはこれを、見栄えのいいように整形してゆくのです。

   ↓ 出来上がり!



最後に突然の飛躍があるように見えるかもしれませんが、ここが、腕の見せ所です。図1ではまっすぐだった正解道順をどれだけ変形させることができるかがポイントです。

尚、最後の整形の段階で、ゴール付近の構造をちょっと修正しました。作成の各段階において、単調だなと感じたり、簡単すぎる或いは難しすぎると感じた場合は、その都度修正をしてゆけばいいのです。

以上、初心者にもわかりやすいように段階を追って説明してきました。迷路の作成に少し慣れてくると、図4図5を省くことが容易になるでしょう。或いは図1図2を省くことも容易になるでしょう。かくいう私は図1図6をすっとばしていきなり完成図から描き始めるのですが、難しい迷路の作成で頭がこんがらがりそうになるときは、作成の原点ともいうべきこういった方法を採用しています。

さぁ、あなたも迷路を描いて見ませんか?

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